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岳温泉は豊富な天然温泉を源泉より引き湯して
四季を通じて熱く豊かなお湯を楽しめます。
岳温泉は、安達太良山と並びそびえる鉄山の南直下、くろがね小屋の付近の豊富な湧泉地帯から湧き出る天然の温泉を引き湯しています。
源泉からおよそ8kmの引き湯方式により、お湯は山肌をとうとうと流れ下り、管の中で適度に湯もみされて、肌にやさしい柔らかな湯になって各旅館に届きます。 このお湯が、岳温泉を訪れる人々の心と身体を癒してくれているのです。
1.源泉名
岳温泉元湯
2.源泉所在地
二本松市永田字元湯 1-2. 1-3. 2-2. 3-2. 3-3
3.泉質名
酸性泉(単純酸性泉) 福島県では岳温泉を含め3ヶ所、全国では草津、雲仙など数少ない泉質
4.泉温
湯元 58.3℃ 分湯場 51℃
各旅館に分湯する時に、管が細くなる(120リットル/分)ので、少し冷め42℃と適温になる。
5.PH
2.48
6.湧出量
1,350リットル/分
7.療養泉分類の泉質に基づく適応症、禁忌症
入浴により改善が期待できる疾患・症状
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、冷え症、痔病、病後回復期、疲労回復、健康増進、慢性皮膚病
入浴を控えた方がいい疾患・症状
急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、皮膚、粘膜の過敏な人(特に光線過敏症の人)
<浴用法と注意事項>
一般的入浴の場合、次のことに注意してください。
入浴時間は、入浴温度により異なりますが、初めは3分ないし10分程度とし、慣れるにしたがって延長してください。
入浴中は、運動浴の場合は別として、一般的には安静にしてください。
入浴後は、身体に付着した温泉の成分を水で洗い流さないで下さい。(湯ただれを起こし易い人は、逆に欲後に真水で身体を洗うか、温泉成分を拭き取って下さい。)
入浴後は、湯冷めに注意して、一定時間の安静を守って下さい。
次の疾患の方は、高温浴(42℃以上)はしないで下さい。
高度の動脈硬化症、高血圧症、心臓病
暑い温泉に急に入るとめまいを起こすことがありますので、注意してください。
食事の直前・直後の入浴は避けて下さい。
飲酒しての入浴は特に注意してください。
8.試料1kg中の成分、分量及び組成
陽イオン
ミリグラム
ミリバル
ミリバル%
ナトリウムイオン(Na
+
)
18.1
0.79
9.23
カリウムイオン(K
+
)
4.0
0.10
1.17
マグネシウムイオン(Mg
2+
)
8.0
0.66
7.71
カルシウムイオン(Ca
2+
)
26.9
1.34
15.65
アルミニウムイオン(Al
3+
)
21.5
2.39
27.92
マンガンイオン(Mn
2+
)
0.2
0.01
0.12
鉄(U)イオン(Fe
2+
)
1.8
0.06
0.70
鉄(V)イオン(Fe
3+
)
0.3
0.02
0.23
水素イオン(H
+
)
3.2
3.17
37.03
アンモニウムイオン(NH4
+
)
0.4
0.02
0.23
陽イオン計
84.4
8.56
100
陰イオン
ミリグラム
ミリバル
ミリバル%
フッ素イオン(F
-
)
1.3
0.07
0.81
塩素イオン(Cl
-
)
2.5
0.07
0.81
水硫イオン(Hs
-
)
0.0
0.00
0.00
硫酸イオン(SO4
2-
)
386.8
8.05
93.50
炭酸水素イオン(HCO3
-
)
0.0
0.00
0.00
炭酸イオン(Co3
2-
)
0.0
0.00
0.00
臭素イオン(Br
-
)
0.0
0.00
0.00
ヨウ素イオン(I
-
)
0.0
0.00
0.00
ヒドロ硫酸イオン(HSO4
-
)
41.2
0.42
4.88
ジヒドロリン酸イオン(H2PO4
-
)
0.1
0.00
0.00
陰イオン計
431.9
8.61
100
知覚的試験
無色澄明、強酸味を呈し、無臭、わずかに白色の沈析物がある。
9.岳温泉の由来
江戸時代温泉番付
安達太良と並びそびえる鉄山の南面直下、くろがね小屋付近(標高1.500m)には、豊富な湧泉地帯があり、古くから陽日(ゆい)温泉として知られておりました。
谷筋には、灰白色に変質した岩肌が広がり、黄変した噴気孔からは熱い蒸気が絶え間なく噴出しております。 元湯の噴き出し口10ヶ所(100m四方)から毎分900リットル湧き出る60〜98℃の温泉が、金明水、勢至平、長坂を経て東方8キロの岳温泉(標高550m)へと引き湯されているのです。
そもそも陽日温泉は、由緒ある温泉で、古く貞観年間すなわち西暦800年代に知られており、江戸時代には賑やかな湯治場として栄えておりました。 「諸国温泉効能番付表」では東北トップの前頭二枚目にランクされていました。
しかし、文政7年の大規模な山津波により壊滅しました。
塩沢温泉近くに「十文字岳温泉」が再建されましたが、後の戊辰戦争で全焼し、現在の岳温泉の南西に位置する「深堀温泉」に再建。 ところが、明治36年の大火のため旅館は全焼。 明治39年に現在の「岳温泉」が再建されました。
度重なる災難にもめげず、引き湯は行われてゆきました。
明治時代温泉番付
当初の引き湯は、木や瓦を用いて樋を作り、お湯を通すというものでしたが、痛みやすく温度が10℃くらい下がってしまうため、昭和初期からは丸太(松の木)の芯に穴をあけた「木管」を使うようになりました。 この引き湯方式により、四季を通じて熱く豊かなお湯を楽しめるようになったのです。
木管は松の木ををくり抜いたもので、くり抜く機械はアメリカ製でした。 長さ2m以上、重さ60kg程の木管は1本1本背負って運ばれた訳ですが、岳温泉は木管を背負って運ぶ共同作業によって、結束力、団結力が他に例を見ない強いものとなり、現在も助け合い、共同作業を気持ちよくする基盤が出来てきたようです。
昭和30年代からは、樹脂パイプに保温材を巻いて使うようになり、お湯が流れやすくもなり、3℃くらいしか冷めなくなりました。 お湯は、山肌をとうとうと流れ下り、管の中で適度に揉まれ柔らかくなって届きます。 その時間は約30〜40分ですが、このお湯が身体と心を癒してくれるのです。
静かに流れる至福の時、立ち昇る白い湯煙のかなたに陽日温泉をお偲び下さい。
堀樋
赤松をまさかりで削った物に、ふたを掛けたもので、陽日温泉当時に利用
湯花を取るために現在も湯元近くは使用している。
長さ 190cm 幅 25cm
湯樋担ぎ
湯元
洞窟のようになったところから温泉が湧いてきていますが、有毒ガスが発生しているので木のふたをしています。 奥の木のふたがご覧になれますか?
湯花を取っているところ
湯元近くの湯樋の様子
土管(瓦)
十文字嶽温泉の時に使用、長さ 80cm 直径 大きい方が21cm、小さい方が14cm
壊れていないもの
欠けてしまったもの
破片
木管(赤松)
大正時代に機械が発明されてから使用
長さ 150cm 直径30cm 重さ60kg
陽日温泉
奥州二本松獄温泉
(十文字岳温泉)
深掘温泉
岩代安達獄温泉
(現在の岳温泉)
温泉の歴史は、詳しくは、岳温泉のページをご覧下さい。
◆岳温泉の変遷史
http://www.naf.co.jp/dake/history.stm